LastUpDate 2023/09/19

化学変化と質量3(発展)

次の2つの実験について各問に答えよ。

実験1
ビーカーの中にうすい塩酸を40cm3いれて質量を測ったら120.0gだった。
この中にマグネシウム2.4gを入れると気体が発生した。気体の発生が
止まった後、ビーカー全体の質量を測った。
マグネシウムの質量を 4.8g, 7.2g, 9.6g, 12.0gと変えて同様の実験を行った。
実験の結果をまとめたものが下の表である。
マグネシウムの質量(g)2.44.87.29.612.0実験後のビーカー全体の質量(g)122.2124.4126.6128.9131.3
実験2
マグネシウムの粉末を10.0gのステンレス皿に入れ、ガスバーナーで加熱し、完全に酸化させた後に
皿全体の質量をはかった。表はその結果をまとめたものである。
加熱前のマグネシウムと皿の質量(g)10.610.911.211.511.8加熱後の皿全体の質量(g)1111.51212.513.0
実験1について この実験の化学反応式を書きなさい。 この実験で使ったうすい塩酸40cm3と過不足なく反応するマグネシウムは何gか。 この実験で使ったものと同じ濃度のうすい塩酸80cm3にマグネシウム18.0gを 入れると何gの気体が発生するか。 この実験で使ったものと同じ濃度のうすい塩酸120cm3にマグネシウム24.0gを 入れると何gの気体が発生するか。 実験2について この実験の化学反応式を書きなさい。 マグネシウムは加熱後、何色になるか。 10.0gのステンレス皿に5.0gのマグネシウムをいれ、加熱したが完全に酸化せず 加熱後の皿全体の質量は17.2gだった。酸化せずに残っているマグネシウムは何gか。 実験1、2の結果から水素分子1個と酸素分子1個の質量比を求めよ。


2HCl+Mg→MgCl2+H28.4g1.4g2.0g
2Mg+O2→2MgO白色1.7g
1:16

(1)

化学変化に関係する物質の質量比は常に一定である。
マグネシウムと塩酸は何対何で反応し、それに対して塩化マグネシウムと水素がどれだけ発生するか。
この比を実験結果から導く。
実験結果の表を見るときに重要なのは発生する気体の質量である。
ビーカー+塩酸の質量は120.0gなのでこれにマグネシウム2.4gを入れると122.4gとなる。
これが1回めの実験前のビーカー全体の質量である。
実験後のビーカー全体の質量は122.2gなので発生した気体は0.2gである。
同様に各回の実験について表に表す。↓
ビーカー+塩酸120.0120.0120.0120.0120.0マグネシウム2.44.87.29.612.0実験前のビーカー全体122.4124.8127.2129.6132.0実験後のビーカー全体122.2124.4126.6128.9131.3発生した水素0.20.40.60.70.7 1回目に比べて2回目、2回目に比べて3回目、3回目に比べて4回目と発生する水素が増えているので、
1,2,3回目まではマグネシウムが全て溶けたことがわかる。
つまりマグネシウムと水素の比は2.4:0.2=12:1である。
4回目以降の実験で発生した水素が0.7gから増えていないので、塩酸40cm3
すべて使われた時に発生する水素が0.7gだとわかる。
マグネシウムと水素の比は12:1なので、水素0.7gが発生するときのマグネシウムをxとすると
12:1=x:0.7
x=8.4
したがって、塩酸40cm3とマグネシウム8.4gが過不足無く反応し水素0.7gが発生する。
①  マグネシウムに塩酸をかけると塩化マグネシウムになり、水素が発生する。
Mg+2HCl→H2+MgCl2

② 上記説明の通り 8.4g
 ③,④では塩酸とマグネシウムの比が40:8.4になっていないので
どちらがあまるのか確認し、マグネシウムが何g溶けるのか調べる。

③ 塩酸80cm3で溶かすことのできるマグネシウムをxとすると
40:8.4=80:x
x=16.8
つまり、80cm3の塩酸に、18.0gのマグネシウムを入れると
塩酸が全て使われ、マグネシウムは16.8g溶けて1.2gが溶け残る。
発生する水素をyとすると
12:1=16.8:y
y=1.4
④ 塩酸120cm3で溶かすことのできるマグネシウムをxとすると
40:8.4=120:x
x=25.2
つまり、120cm3の塩酸に、24.0gのマグネシウムを入れると
塩酸は全て使われず、マグネシウム24.0gがすべて溶ける。
そこで発生する水素をyとすると
12:1=24:y
y=2

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