仕事の原理とは何か。答えよ。
図のような動滑車を使い点Aの部分を手で引いて、質量1800gの物体をゆっくり持ち上げた。物体は最初の位置から50cm上昇した。これについて次の問いに答えよ。
ただし、動滑車の質量や摩擦は無視できるものとする。
このときの仕事は何Jか。
物体を50cm持ち上げるためには点Aを何cm上に引かなければならないか。
点Aを引く力は何Nか。
物体を50cm持ち上げるのに5秒かかった。この時の仕事率は何Wか。
図のようなてこを使って質量1200gの物体をゆっくり持ち上げた。
点Pの部分を下げるために必要な力は何Nか。
点Pの部分を60cm下げると、物体は何cm上昇するか。
点Pの部分を60cm下げるのに4秒かかった。
この時の仕事率を求めよ。
図のようななめらかな斜面を使って質量500gの物体をゆっくり持ち上げた。
斜面の垂直抗力は何Nか。
このときの仕事率が0.9Wだった。
物体が斜面を進む平均の速さは何cm/sか。
おもりを直接持ち上げるのに比べて、動滑車や斜面を使うと小さい力で持ち上げることができる。
しかし、力を加え続ける距離が長くなるので 「距離×力」の仕事の量としては同じになる。
仕事の原理
道具を使っても、使わなくても仕事の量は変化しない。
物体がされた仕事を考える。
物体には18Nの重力がかかっている。
この重力にさからって0.5m上昇させたので
仕事=18N×0.5m=9J
点Aで手がした仕事を考える。
仕事の原理から、仕事の量は(1)と同じく9Jである。
動滑車は図のように2本のひもでおもりを吊り下げているので
点Aで上に引く力はおもりの半分の9Nである。
引く長さをxmとすると 9N×xm=9J
x=1m よって 100cm
(2)で出したとおり動滑車は2本のひもでおもりを吊り下げているので
Aにはおもりの半分の力が加わる。
よって9J÷5秒=1.8W
てこでは力点と作用点がそれぞれ支点を中心とした弧を描く。
今回の場合、作用点は半径1mにたいして力点は半径3mである。
半径の比が1:3なので動く距離も1:3である。
仕事の原理から、動く距離が3倍なら、力は3分の1になるので12N÷3=4N
Pが60cm動くなら、1:3=x:60よりx=20
20cm
Pでした仕事は
4N×0.6m=2.4J
仕事率 2.4J÷4秒=0.6W
図のように物体にかかる重力を分解すると
斜面の直角三角形ABCを縮小した三角形QPRができる(相似)
重力と斜面に垂直な分力の比 PQ:PRがBA:BCと等しくなる。
PQ:PR=5:4なので斜面に垂直な分力は4Nとなる。
垂直抗力は斜面に垂直な分力とつりあっているので
大きさが同じで4Nとなる。
重力5Nがかかっている物体を3mの高さまで持ち上げるので15W
仕事率0.9Wなのでかかる時間をx秒とすると 15÷x=0.9
x=15÷0.9=503
斜面は5mあるので速さ=距離÷時間
速さ=5÷503=0.3 m/s
単位を直して30cm/s