LastUpDate 2023/09/25

電熱線から発生する熱量

【例題】 電熱線から発生する熱による水温の上昇について調べるために、電気抵抗4Ωの電熱線aと電気抵抗2Ωの電熱線bを用いて、次の実験1~3を行った。 次の問いに答えよ。ただし、電熱線から発生する熱はすべて水温の上昇に使われたものとする。 【実験1】
図1のような回路をつくり、水100gを入れた断熱容器に、電熱線a、温度計、ガラス棒を入れた。
電圧計が4Vを示すように電源装置を調節し、ガラス棒で、静かに水をかきまぜながら、断熱容器内の水温を測定したところ、5分後に3.0℃上昇した。
image/svg+xml 図1 水100g 電熱線a 温度計 V A
【実験2】
電圧計が8Vを示すように電源装置を調節し、他の条件は実験1と同じにして実験を行った。
【実験3】
図2のように、電熱線aと電熱線bをそれぞれ水100gを入れた断熱容器に入れて、直列につないで回路をつくった。
電圧計が6Vを示すように電源装置を調節し、ガラス棒で、静かに水をかきまぜながら、水温を測定したところ、電熱線aを入れた断熱容器内の水温が、10分後に6.0℃上昇した。
image/svg+xml 図2 電熱線a 温度計 V A 水100g 電熱線b 温度計
(1)実験1について、電熱線の消費電力は何Wか。 (2)実験2について、電流を流し始めてから5分後に、断熱容器内の水温は何℃上昇するか。 (3)実験3について、電流を流し始めてから10分後に、電熱線bを入れた断熱容器内の水温は何℃上昇するか。
【ポイント】
発生する熱量は電力(W)と時間(秒)に比例する。
水の質量が同じなら温度上昇は熱量に比例する
時間が同じであれば電力に比例する

(1) 4Ω、4Vより 電流は 4÷4 =1A 電力 = 電流×電圧 なので 1×4 =4W
【答】4W

(2) 電圧8V, 抵抗4Ωより 電流は8÷4=2A 電力は 2×8 =16W 時間が同じなら電力の比が温度上昇の比になるので 実験2の上昇温度をxとすると 4:16 = 3:x
x = 12
【答】12℃上昇する

(3) 4Ωと2Ωを直列につないだので合成抵抗は6Ω 電圧が6Vなので電流は 6÷6 =1A 電熱線aは4Ωなので 4×1=4V
4×1 = 4W
電熱線bは2Ωなので 2×1 = 2V
2×1 = 2W
電熱線bのほうの上昇温度をxとすると
4:2 = 6:x
x = 3
【答】3℃上昇する
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