LastUpDate 2023/09/06

生物の成長とふえ方

生物の成長とふえ方 遺伝 生物の進化

生物の成長と細胞分裂

生物の成長

細胞分裂によって細胞の数が増える
②細胞の大きさが大きくなる。
この2つによって生物は成長する。

成長点根冠根の先端付近 植物では根や茎の先端付近で細胞分裂がさかんである。
最も細胞分裂の盛んな部分を成長点という。 根の先端では成長点を保護する根冠という組織がある。
成長点で分裂した細胞は一つ一つの大きさがしだいに大きくなる。 そのため、成長点付近では細胞の大きさが小さく、根の上の方にいくにしたがい大きくなる。

細胞分裂

1つの細胞が分かれて2つの細胞になることを細胞分裂という。
細胞が2つにわかれるときには、まず核が2つにわかれて、そのあと細胞質が2つにわかれる。

体細胞分裂

細胞には生殖にかかわる特別な生殖細胞(卵や精子)と、それ以外の体細胞がある。
体細胞で行われる普通の細胞分裂を体細胞分裂という。体細胞分裂では分裂前と分裂後の細胞の染色体が同数である。

ABCDEF

例(体細胞の染色体数4)
A:分裂前の細胞
B:核の中に染色体が見えるようになる。このときすでに染色体が複製され2倍の数になっている。
C:染色体が細胞の中央にあつまる。
D:複製され2倍の数になっていた染色体がそれぞれ分かれて細胞の両端に異動する。
E:細胞の両端に2つの核ができはじめ、細胞質が2つに別れる。
F:染色体が見えなくなり、核の形が現れ、2つの細胞になっている。


染色体

細胞分裂が始まると核に現れるひものようなものを染色体という。染色体は遺伝子の集合体で、染色体の数は生物の種類によって決まっている。
染色体は体細胞分裂のときに複製されるので、すべての体細胞で同じ数である。酢酸オルセイン溶液や酢酸カーミン溶液などによく染まる。
染色体数の例
ヒト46本、ネコ38本、エンドウ14本

実験・観察

【細胞分裂の観察】
① 根の先端を切り取り、えつき針で細かくくずす。
② 5%塩酸を一滴落とし3〜5分置く。
③ ろ紙で塩酸をじゅうぶん吸い取り、酢酸カーミン溶液(酢酸オルセイン溶液)を一滴落として5分置く。
④ カバーガラスをかけてその上にろ紙でおおい、指で押しつぶし顕微鏡で観察する。

塩酸・・・細胞どうしを一つ一つ離れやすくする。
酢酸カーミン溶液(酢酸オルセイン溶液)・・・細胞を生きていた状態で固定し、核や染色体を赤紫色に染めて見やすくする。
指で押しつぶす・・・細胞どうしの重なりをなくす。

要点の確認

答表示1つの細胞が分かれて2つの細胞になることを細胞分裂という。 生物の体が成長するときには、細胞分裂によって体細胞の数がふえて、分裂した細胞それぞれが大きくなる。 ソラマメの根が成長するとき、先端部分がほかの部分よりも大きくのびていることがわかる。 細胞分裂は、植物では、おもに根や茎の先端近くでさかんに行われている。その部分を成長点という。 根の先端では成長点を保護する根冠という組織がある。 細胞分裂のときにあらわれるひものようなものを、染色体という。 1つの細胞が体細胞分裂をして、2つの細胞ができると、染色体は分裂前に2倍にふえ、分裂によって2つに分けられるので、1つの細胞の染色体の数は、体細胞分裂をくり返しても同じになる。

生殖

生物が子をつくることを生殖という。生殖には無性生殖と有性生殖がある。

無性生殖

雌雄に関係なく、親の体の一部が分かれてそれがそのまま子になることを無性生殖という。無性生殖には分裂や栄養生殖がある。

分裂

アメーバやミカヅキモなどの単細胞生物は体細胞分裂で体が2つに分かれることでなかまをふやす。

栄養生殖

植物で、体の一部から芽が出てそのまま育ち、新個体になることを栄養生殖という。
例)ジャガイモのいも、ヤマノイモのむかご、さし木、さし葉など

有性生殖

多くの動物、植物で行われているのが雄と雌がかかわって子孫を作る有性生殖である。
有性生殖では受精によってできた受精卵から生物の個体となる。
受精卵は生殖細胞が受精することで作られる。

発生

生殖のための特別な細胞を生殖細胞という。細胞のうち生殖細胞以外が体細胞である。
動物の生殖細胞は雄の精子、雌の卵(らん)で、植物の生殖細胞は雄の精細胞、雌の卵細胞である。
精細胞(精子)の核と卵細胞(卵)の核が合体し受精卵ができる。これを受精という。
精細胞(精子)と卵細胞(卵)は核の染色体数が体細胞の半分で、受精してできた受精卵の核の染色体数は体細胞と同数になる。
生殖細胞は染色体数が体細胞の半分なので、特別な細胞分裂によって作られる。それを減数分裂という。
受精によってできた受精卵は1つの細胞だが、これが細胞分裂をしてとなる。胚はさらに細胞分裂して生物の個体となっていく。
この受精から成体になるまでの過程を発生という。

動物の有性生殖

雌の卵巣で卵が、雄の精巣で精子が作られる。精子の1つが卵の中に入り、精子の核と卵の核が合体する(受精)。
受精卵が細胞分裂して胚となり更に細胞分裂を繰り返して形やはたらきの異なる細胞ができてその生物の体ができていく。
動物では受精卵が細胞分裂を開始してから自分で食物を食べ始めるまでを胚という。

植物の有性生殖(被子植物)

めしべの柱頭についた花粉は子房の中の胚珠に向かって花粉管をのばす。
花粉管の中を精細胞が移動していき、花粉管が胚珠に達すると精細胞の核と胚珠の中の卵細胞の核が合体する(受精)
受精卵は細胞分裂して胚になる。胚珠全体は種子になる。

要点の確認

答表示生物が子をつくることを生殖という。 雌雄に関係なく、親の体の一部が分かれてそれがそのまま子になることを無性生殖という。 単細胞生物は体細胞分裂で体が2つに分かれることでなかまをふやす。 植物で、体の一部から芽が出てそのまま育ち、新個体になることを栄養生殖という。 栄養生殖の例にはジャガイモのいも、ヤマノイモのむかご、さし木、さし葉、球根などがある。 多くの動物、植物で行われているのが雄と雌がかかわって子孫を作る有性生殖である。 有性生殖では受精によってできた受精卵から生物の個体となる。 生殖のための特別な細胞を生殖細胞という。 雄の生殖細胞は精子または細胞である。 雌の生殖細胞はまたは細胞である。 精細胞(精子)の核と卵細胞(卵)の核が合体して受精卵ができることを受精という。 精細胞(精子)と卵細胞(卵)は核の染色体数が体細胞の半分で、受精してできた受精卵の核の染色体数は体細胞と同数になる。 生殖細胞は染色体数が体細胞の半分なので、特別な細胞分裂によって作られる。それを減数分裂という。 受精によってできた受精卵は1つの細胞だが、これが細胞分裂をしてとなり、さらに細胞分裂して生物の個体となっていく。 受精から成体になるまでの過程を発生という。 動物では雌の卵巣で卵が、雄の精巣で精子が作られる。精子の1つが卵の中に入り、精子の核と卵の核が合体する。 動物では受精卵が細胞分裂を開始してから自分で食物を食べ始めるまでをという。 被子植物ではめしべの柱頭についた花粉は子房の中の胚珠に向かって花粉管をのばす。 花粉管の中を精細胞が移動していき、花粉管が胚珠に達すると精細胞の核と胚珠の中の卵細胞の核が合体する。

「生物の成長とふえ方」重要用語

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