【実験】水溶液に溶けていた物質の取り出し
①
水5cm3ずつ入れたA,B,Cの3本の試験管に
塩化ナトリウム、硝酸カリウム、ミョウバンをよく混ぜ、
図のようにして加熱し、温度を50℃まで上げる。
このとき、全部とけるかどうかを調べる。
(ときどき試験管を振り混ぜ温度計が50℃を示したら加熱をやめる。)
②
①でとけ残りがあった場合、
新しい試験管に上澄み液を移して
試験管を水で冷やし、中のようすを観察する。
③ ②でとけていた物質が出たとき、それをろ過し、ろ紙上の物質を薬さじで少量とり出してスライドガラスの上にのせる。また、冷やしても物質が出てこないときは、水溶液をガラス棒で1滴スライドガラスにとって水を蒸発させる。いずれも顕微鏡またはルーペで観察する。
【結果】
②硝酸カリウムとミョウバンの固体が出てきた。
③それぞれの物質の結晶が見られた。
実験の結果から温度による溶解度の差が大きな物質は水溶液を冷やすことで再結晶できることがわかる。
再結晶には温度を下げる方法と、溶媒を蒸発させる方法がある。
塩化ナトリウムのように溶解度が温度によってあまり変わらない物質は水を蒸発させる方法で再結晶させる。
基本事項の確認
物質が水にとけると、物質が非常に小さな粒となって水の中に均一に広がるので透明になる。 溶液に溶けている物質を溶質、溶かしている液体を溶媒という。 質量パーセント濃度(%)= 溶質の質量(g) 溶液の質量(g) ×100 水に物質を少しずつ溶かしていくと、ある程度で限界となりそれ以上は溶けなくなる。このようにある物質が限界まで溶けている水溶液を飽和水溶液という。 一定量の水にとける物質の限界の量は物質によって異なり、温度によって変化する。100gの水に溶ける物質の限界の質量を溶解度という。 水の温度と溶解度の関係を表したグラフを溶解度曲線という。 物質を水などの溶媒に溶かし、再び結晶として取り出すことを再結晶という。 純粋な物質の規則正しい形の固体を結晶という。 塩化ナトリウムのように溶解度が温度によってあまり変わらない物質は水を蒸発させる方法で再結晶させる。