LastUpDate 2023/09/08

血液 刺激と反応

細胞 植物のはたらき 消化 吸収 呼吸 血液 刺激と反応

血液

血液のやくわり

細胞に必要な養分や酸素は血液によって全身の細胞に運ばれる。
また細胞の活動などで生じた不要物も血液によって運び出される。
血液は全身にはりめぐらされた血管の中を流れ、心臓のはたらきによって循環する。

血液の成分

血液は赤血球、白血球、血小板、などの固形成分と血しょうという液体成分からなっている。
赤血球(固形) 赤血球のやくわりは酸素を運ぶことである。赤血球にふくまれるヘモグロビン酸素の多いところで酸素と結びつき、酸素が少ないところでは酸素を離す性質がある。
このヘモグロビンの性質によって血液は肺で酸素と結びつき、細胞に酸素を届けることができる。  白血球(固形) 白血球にはいろいろな種類があり形もさまざまで、状況により変形するものもある。白血球は体の外から侵入したウィルスや細菌などを分解して体を守っている。  血小板(固形) 血小板は白血球や赤血球などより小さく不規則な形をしている。出血した時に血液を固めるやくわりがある。  血しょう(液体) 消化管で吸収された栄養分は血しょうにとけて全身の細胞に運ばれる。また、細胞の活動で出た二酸化炭素などの不要物を運ぶのも血しょうのやくわりである。

組織液

全身の細胞の間には毛細血管が網の目のようにはりめぐらされている。毛細血管の壁は非常にうすく、血しょうは毛細血管からしみ出して細胞のまわりをみたしている。これを組織液という。
血しょうは、運んできた栄養分や赤血球から離れた酸素を溶かしたまま毛細血管からしみだして組織液となって細胞にそれらを渡す。また細胞の活動で出たアンモニアや二酸化炭素は組織液に溶けて、それが血管に入って血しょうとなり運び出される。
組織液は血液と細胞の間で物質の受け渡しの仲介のやくわりといえる。

image/svg+xml 酸素 細胞 赤血球 二酸化炭素 不要物 栄養分

血液の循環

血液が心臓を出て、肺に行って心臓に戻ってくるまでが肺循環である
 心臓(右心室)=>肺=>心臓(左心房)
血液が心臓を出て、全身をまわり心臓に戻ってくるまでが体循環である
 心臓(左心室)=>全身=>心臓(右心房)

心臓

左心室左心房右心房右心室

心臓は血液を押し出すポンプの役割をしている。
心臓は筋肉が周期的に収縮して血液の流れを作っている。これを拍動という。

血管の種類

動脈 心臓から出て行く血液が流れる血管を動脈という。高い圧力に耐えられるように血管の壁は分厚く弾力がある。 静脈心臓に帰ってくる血液が流れる血管を静脈という。 動脈より壁がうすく、逆流を防ぐ弁がある。 毛細血管末端の細い血管。全身に網目状に分布している。

動脈血と静脈血

 酸素の多い血液を動脈血という。ほとんどの動脈と肺静脈に流れている。
 ヘモグロビンが酸素と結びついているので赤い。血液が肺で酸素を受け取って細胞に酸素を渡すまでが動脈血である。
 酸素の少ない血液を静脈血という。ほとんどの静脈と肺動脈。
ヘモグロビンが酸素と結びついていないので黒っぽい色をしている。血液が細胞に酸素を渡してから肺で酸素を受け取るまでが静脈血である。

要点の確認

答表示血液の成分のうち、赤血球は酸素を運び、白血球はウィルスや細菌などを分解する、また血小板は出血した時に血を固める。 血液の成分で唯一の液体である血しょうは、栄養分や不要物を溶かして運ぶ 血液中の血しょうが毛細血管の壁からしみだして、細胞を浸しているものを組織液という。   赤血球に含まれていて、酸素の多いところでは酸素と結びつき、酸素の少ないところでは酸素を離す性質を持つ物質がヘモグロビンである。 心臓は筋肉が周期的に収縮して、血液を押し出すポンプの役割をしている。 心臓から出て行く血液が流れる血管を脈という。血管の壁はい。 心臓に帰ってくる血液が流れる血管を脈という。逆流を防ぐためのがある。 全身に網目状に分布する末端の細い血管を毛細血管という。 酸素が多く含まれていて赤い色の血液を動脈血という。 酸素が少なく、黒っぽい色をしている血液を静脈血という。 上記2種類の血液のうち肺静脈に流れているのは動脈血である。 血液が心臓を出て肺に行って心臓に戻ってくるまでの循環を循環という。 血液が心臓を出て全身をまわり、心臓に戻ってくるまでの循環を循環という。

不要物の排出

 細胞呼吸は有機物の酸化のしくみとおなじなので二酸化炭素が発生する。  また、アミノ酸は酸化するとアンモニアを発生する。
 二酸化炭素もアンモニアも不要物で、たまると有害なので体外に排出される。
 二酸化炭素は血液によって肺に運ばれて排出される。
 アンモニアは血液によって肝臓に運ばれ、害の少ない尿素に変えられる。
 さらに血液で腎臓に運ばれる。
腎臓腎臓静脈動脈ぼうこう輸尿管
腎臓では血液中から尿素などの不要物、余分な水分や無機物(塩分など)がこしだされる。
それらは輸尿管を通ってぼうこうにためられ、尿として排出される。
※血液中の不要物は汗腺から汗としても排出される。

要点の確認

答表示細胞呼吸のとき、アミノ酸が酸化するとアンモニアが発生する。 アンモニアは血液によって肝臓に運ばれ害の少ない尿素に変えられ、さらに血液で腎臓に運ばれる。 腎臓では血液中の尿素などの不要物、余分な水分や無機物(塩分など)がこしだされる。

刺激と反応

感覚器官

光や音など外部からの刺激を感じ取る器官を感覚器官という。
感覚器官には、目、耳、鼻、舌、皮膚などがあり、それぞれ光、音、におい、味、温度や圧力などの刺激を受け取る。
感覚器官には、刺激を受け取る感覚細胞が集まっている。この感覚細胞は刺激を受け取ると 電気的な信号を感覚神経から脳へと送る。
信号を受け取った脳で、感覚が生じる。
ヒトの感覚には視覚、聴覚、嗅覚、味覚、痛覚、温覚、冷覚、触覚、圧覚がある。

光がレンズを通って網膜に像を結び、網膜にある細胞が光の刺激をうけとる。
虹彩は瞳の大きさを変えて、目に入る光の量を調節する。
レンズは厚みを変え、光を屈折させて網膜上に像を結ばせる
網膜で光の刺激を信号に変え視神経を通って脳に送られる。
目は顔の正面に2つあるので前方のものを立体的に見たり、距離をとらえたりするのに適している。
虹彩レンズ網膜視神経

音の振動が鼓膜に伝わり、耳小骨を通してうずまき管に伝わる。
うずまき管の内部の液体の振動が感覚細胞で信号に変えられ聴神経を通って脳に伝えられる。
耳は顔の左右に2つあるので音の来る方向を知ることが出来る。
鼓膜耳小骨うずまき管聴神経

奥の方に、においの物質を受け取る場所がある。

皮膚

皮膚の下にふれたことの刺激を受け取る部分、冷たさの刺激を受け取る部分などがある。

味を感じる細胞の集まりがあり、味を区別できる。

神経

中枢神経と末しょう神経

脳やせきずいは判断や命令などを行うため、中枢神経と呼ばれる。
中枢神経から枝分かれして全身に広がる神経が末しょう神経である。
末しょう神経には感覚器官からの信号を中枢神経に伝える感覚神経と中枢神経からの 命令を運動器官や内臓に伝える運動神経などがある。
中枢神経・・・命令を出す(脳、脊髄など)
末しょう神経
├感覚神経・・・感覚器官がうけとった刺激を中枢神経に伝える
└運動神経・・・中枢神経からの命令を運動器官に伝える
運動器官・・・筋肉など

感覚器官で受け取った刺激は信号に変えられ感覚神経を通って脳や脊髄などの中枢神経に伝えられる。
脳では触覚や聴覚などの感覚が生じ、それに対する反応の命令が出される。
この命令の信号が運動神経を通って手や足などの運動器官、または内臓などに伝えられて刺激に対する反応が起こる。


刺激と反応

反応時間を調べる実験

① ものさしの0の目盛りに
触れないように指をそえる。

② 落ちてきたものさしを
すぐにつかむ
③ グラフからものさしが落ち始めてから
つかむまでの時間を求める。

意識して起こす反応

上記実験の結果から、刺激を受けてから反応が起こるまでに時間がかかることがわかる。
落ちるものさしの像が、光の刺激として網膜で受け取られ、信号が感覚神経を通って脳に伝えられる。
脳でものさしが動くことが認識されると、脳から「つかめ」という命令の信号が出され、脊髄を通して運動神経に伝わり、筋肉が動いてものさしをつかむ。

反射

生まれつきそなわっていて、刺激に対して無意識に起こる反応を反射という。
危険から身をまもったり、体の働きを調節したりする。

熱いものにふれると、おもわず手をひっこめる。
口の中に食べ物が入ると自然と唾液がでる。
瞳の大きさが光の強さによって変化する

反射では感覚器官で受け取った刺激の信号が感覚神経を通って脊髄に伝わると脊髄から直接命令の信号が出される。
そこから運動神経を通って筋肉に伝えられ反応が起きる。このため意識して起こす反応に比べて短い時間で反応が起こる。

要点の確認

答表示光や音など外部からの刺激を感じ取る器官を感覚器官という。 温度や圧力などの刺激を受け取る感覚器官は皮膚である。 感覚器官には、刺激を受け取る感覚細胞が集まっていて、刺激を受け取ると電気的な信号を感覚神経から脳へと送る。 信号を受け取った脳で、視覚、聴覚、嗅覚、などの感覚が生じる。 目では光がレンズを通って網膜に像を結ぶ。 虹彩は瞳の大きさを変えて、目に入る光の量を調節する。 レンズは厚みを変え、光を屈折させて網膜上に像を結ばせる 目は顔の正面に2つあるので前方のものを立体的に見たり、距離を正確にとらえたりするのに適している。 耳ではうずまき管の内部の液体の振動が感覚細胞で信号に変えられ聴神経を通って脳に伝えられる。 耳は顔の左右に2つあるので音の来る方向を知ることが出来る。 脳やせきずいは判断や命令などを行うため、中枢神経と呼ばれる。 中枢神経から枝分かれして全身に広がる神経が末しょう神経である。 末しょう神経のうち、感覚器官からの信号を中枢神経に伝えるのが感覚神経である。 末しょう神経のうち、中枢神経からの 命令を運動器官や内臓に伝えるのが運動神経である。 脳では触覚や聴覚などの感覚が生じ、それに対する反応の命令が出される。 命令の信号が運動神経を通って手や足などの運動器官、または内臓などに伝えられて刺激に対する反応が起こる。 生まれつきそなわっていて、刺激に対して無意識に起こる反応を反射という。 反射では感覚器官で受け取った刺激の信号が感覚神経を通って脊髄に伝わるとそこから直接命令の信号が出される。そこから運動神経を通って筋肉に伝えられ反応が起きる。このため意識して起こす反応に比べて短い時間で反応が起こる。

骨と筋肉のはたらき

骨格

多数の骨が互いに組み合わさり、関節でつながったりして複雑な仕組みの骨格をつくっている。
骨格は、体を支えるとともに、脳などの神経や内臓を保護する役目がある。
また骨格と筋肉がはたらきあうことで様々な運動が可能になりすばやく動くことが出来る。

運動の仕組み

骨についている筋肉は両端がけんになっていて、
関節をへだてた2つの骨についている。
筋肉は縮むことはできるが、自ら伸びることは
できないので、骨の両側にある筋肉の一方が
縮むときに他方が緩んでうでなどの関節を
曲げたり、伸ばしたりすることが出来る。
関節けんけんけんうでを曲げる筋肉うでをのばす筋肉

要点の確認

答表示多数の骨が互いに組み合わさり、関節でつながったりして複雑な仕組みの骨格をつくっている。 骨格は、体を支えるとともに、脳などの神経や内臓を保護する役目がある。 骨格と筋肉がはたらきあうことで様々な運動が可能になりすばやく動くことが出来る。 骨についている筋肉は両端がけんになっていて、関節をへだてた2つの骨についている。 筋肉は縮むことはできるが、自ら伸びることはできないので、骨の両側にある筋肉の一方が縮むときに他方が緩んでうでなどの関節を曲げたり、伸ばしたりすることが出来る。

「血液 刺激と反応」重要用語

うずまき管運動神経栄養分感覚器官感覚神経関節肝臓器官筋肉血液血液の循環血しょう血小板けん虹彩呼吸骨格鼓膜細胞細胞呼吸耳小骨視神経消化消化管静脈静脈血心臓腎臓脊髄赤血球組織組織液体循環唾液中枢神経聴神経動脈動脈血尿素肺循環肺静脈肺動脈拍動白血球反射皮膚ヘモグロビン末しょう神経毛細血管網膜


細胞 植物のはたらき 消化 吸収 呼吸 血液 刺激と反応

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