LastUpDate 2023/10/03

気体の性質

物質の性質 気体の性質 水溶液の性質 状態変化

気体の発生方法と性質

酸素

性質 酸素は無色、無臭で、密度は空気より少し大きい
空気中に含まれている 酸素は空気に約20%の割合で含まれている。
助燃性 酸素はものが燃えるのをたすける性質がある。そのため酸素の入った試験管に火のついた線香をいれると激しく燃える。
水に溶けにくい 酸素は水に溶けにくいので水上置換法で集めることができる。
酸素の発生方法 二酸化マンガンにオキシドール(うすい過酸化水素水)を加える。(二酸化マンガンは触媒としてはたらく)

二酸化炭素

性質二酸化炭素は無色、無臭で空気より密度が大きい。 水に少しとける二酸化炭素の水溶液は酸性になる。
空気より密度が大きいので下方置換法で集めることができるが、水には少ししか溶けないので水上置換法でも集められる。 石灰水を白くにごらせる 石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に二酸化炭素を通すと、炭酸カルシウムが沈殿するので白くにごる。 二酸化炭素の発生方法 石灰石(または貝がら)にうすい塩酸を加える。

水素

性質 水素は無色無臭の気体である。 最も軽い水素はすべての気体の中で最も密度が小さい。 水にほとんどとけない 水にほとんどとけないので水上置換法で集めることができる。 燃えやすい 水素は非常に燃えやすく、水素を入れた試験管の口に火を近づけると音をたてて燃えて水ができる。 水素の発生方法亜鉛などの金属にうすい塩酸(または硫酸)を加える

アンモニア

性質 アンモニアは無色で、刺激臭のある気体で、空気より密度が小さい。 水によくとける 水に非常にとけやすく、空気より軽いので上方置換法で集める。水溶液はアルカリ性を示す。 アンモニアの発生方法 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱すると発生する。
または、アンモニア水を加熱しても得られる。

窒素

性質 窒素は無色無臭、密度は空気より少し小さく水に溶けにくい。 空気中に約78%の割合で含まれている。
窒素はふつうの温度では他の物質と反応しにくいという特徴がある。

要点の確認

答表示空気の成分の約8割は窒素で、約2割が酸素である。 すべての中で最も軽い気体は水素である。 二酸化マンガンにうすい過酸化水素水を加えると酸素が発生する。 亜鉛(マグネシウム、鉄など)にうすい塩酸を加えると水素が発生する。 石灰石にうすい塩酸を加えると二酸化炭素が発生する。 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱するとアンモニアが発生する。 アンモニアは水に溶けるとアルカリ性になる 二酸化炭素は石灰水を白く濁らせる。 ドライアイスは二酸化炭素の固体である。 酸素はものが燃えるを助ける働きがある。 水素に空気中で火をつけると音を立てて燃えて、水ができる。

気体の集め方・区別

気体の集め方

気体の集め方には水上置換法上方置換法下方置換法がある。
 水上置換法は空気と混ざらないので純粋な気体が集められる。
 そのため、水に溶けにくい性質の気体は水上置換法で集める。
 水に溶けやすい気体は、空気より軽ければ上方置換法、重ければ下方置換法で集める。

気体上方置換法 気体下方置換法 //グラデーション水上置換法気体

気体の区別

・・・色のついた気体は少なく、中学の範囲では塩素くらいである。
 塩素は黄緑色をしている。
におい・・・においのない気体が多いが、いくつかの気体は刺激臭や特有の臭いがある
 刺激臭:アンモニア、塩素、塩化水素
 腐卵臭:硫化水素
重さ・・・空気と比べた重さ
  空気より重い気体 => 酸素、二酸化炭素、塩化水素、塩素、硫化水素
  空気より軽い気体 => 窒素、アンモニア、水素、メタン
 空気は主に酸素と窒素でできている。酸素は空気より少し重く、窒素は少し軽い。
 最も軽い気体は水素で空気に比べて非常に軽い。
水に溶けるかどうか
 水に溶ける =>二酸化炭素(少し)、アンモニア、塩化水素、塩素、硫化水素
 水に溶けにくい =>酸素、窒素、水素、メタン
水に溶ける気体の水溶液の性質
 酸性 =>二酸化炭素、塩化水素、塩素、硫化水素
 アルカリ性 =>アンモニア


水素酸素二酸化炭素アンモニア
なしなしなしなし
においなしなしなし刺激臭
重さ(空気にくらべて)軽いすこし重い重い軽い
水に溶けるか溶けにくい溶けにくい少し溶ける溶けやすい
水溶液の性質--酸性アルカリ性
集め方水上置換法水上置換法下方置換法、
水上置換法
上方置換法
発生方法亜鉛などの金属に塩酸二酸化マンガンに過酸化水素水(オキシドール)石灰石に塩酸塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱
その他空気中で火をつけると音をたてて燃え、水ができる。ものを燃やすはたらきがあり、火のついた線香を入れると激しく燃える。石灰水を白くにごらせる。固体はドライアイス-

窒素塩化水素塩素メタン硫化水素
なしなし黄緑色なしなし
なし刺激臭刺激臭なし腐卵臭
すこし軽い重い重い軽い少し重い
溶けにくい溶けやすい溶けやすい溶けにくい溶けやすい
-酸性酸性-酸性
水上置換法下方置換法下方置換法水上置換法下方置換法
-----
空気の約78%、普通の温度では化学変化しにくい。有毒、水溶液は塩酸有毒、殺菌作用、漂白作用がある。天然ガスの主成分有毒、火山ガスの成分の一つ

要点の確認

答表示水に溶けにくい性質の気体は水上置換法で集める。 水に溶けやすく、重い気体は下方置換法で集める。 塩素は黄緑色である。 硫化水素は腐卵臭がある。 アンモニアや塩素、塩化水素は刺激臭がある。 酸素や二酸化炭素、塩化水素、塩素硫化水素は空気よりい。 塩素や塩化水素が水に溶けると性になる。 メタンは天然ガスの主成分である。 塩素は有毒で、漂白作用、殺菌作用がある。 塩化水素の水溶液を塩酸という。

アンモニアの噴水実験

アンモニアを発生させ、乾いた丸底フラスコに集める。
図のような装置でスポイトの中に水を入れておき、スポイトのゴム球を押して水をフラスコの中に入れ  フラスコ内のようすを観察する。
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【結果】赤色の噴水が見られる。 funsuiJikkennoKekka

実験のポイント


【この実験に関係するアンモニアの性質】
水に溶けやすい
スポイトでフラスコに水を入れたときにその水にアンモニアが溶け、フラスコ内の気圧が下がり、フェノールフタレイン溶液を加えた水を吸い上げて噴水になる。
水に溶けるとアルカリ性になる
アンモニアの水溶液はアルカリ性なので、フェノールフタレイン溶液を加えた水が赤色になる。

フェノールフタレイン溶液…もとは無色透明でアルカリ性に反応して赤色になる。

アンモニアの発生方法

塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱する
アンモニアは水に溶けやすく、空気より軽いので
上方置換法で集める
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「気体の性質」重要用語

アンモニア塩化水素塩素下方置換法気体金属固体酸素上方置換法水上置換法水素水溶液窒素ドライアイス二酸化炭素物質密度メタン溶液硫化水素


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